歯科治療の土台である歯周基本…

歯科治療の土台である歯周基本治療とは!?

歯科治療の土台である歯周基本治療とは!?

歯科治療における歯周基本治療の重要性!

先日、当院院長を含めた歯周病専門医の先生たちが開いてくださった、歯科衛生士向けの勉強会に参加してきました。


初回は、クリニックにおける歯科医師と歯科衛生士の役割りや、歯科衛生士だからこそやれる治療などを講義してもらいました。


勉強会後には交流会もあり、他のクリニックの治療の仕方や患者様への対応など、色々知ることができ、凄く参考になりました!
勉強会に参加した歯科衛生士は歯周病治療に関わってる人がほとんどなので、いい情報や治療を患者様に提供できるように、これからも勉強会に参加し様々な情報を共有していきたいと思います。
技術はもちろんですが、その他の面でもみんなでクリニックを良い方向にバージョンアップしていけたらと思います。

そのためにも、まずは基礎がきちんと出来ていないと良い方向へ繋がっていかないと思うので、基礎がきちんとできているか、その再確認していくことが大切だと思いました。

そこで今回、歯周病の基礎である、歯周基本治療についてお伝えしたいと思います。

歯周基本治療はどのようにするのか?またその治療をしたらどのように変化していくのかを皆様にお話ししていきます。

歯周基本治療とは、歯周病の原因を取り除き、可能な限り清潔なお口の環境をつくる治療です。

どのような歯科治療を行う場合であっても、この『歯周基本治療』を行わずには良い治療はできません!



治療前にはそれぞれの患者さんのお口の中の状態がどのようなものであるのかを詳しく調べる必要がありますので、歯周ポケットの測定だけでなく、精密なレントゲン撮影などでひとつひとつの歯の状態を検査していきます。歯周病の状態を詳しく検査した結果に基づき、患者様それぞれの治療計画を説明させていただきます。


歯周基本治療で行う内容は次のようなことです。 

1.検査
レンドゲン、歯周ポケット検査、歯の表面に付いてる汚れがどれぐらいなのか、炎症はどれぐらいなのかを検査して確認する。

また状態によっては細菌検査も行っています。

2.歯磨き指導
モチベーションの向上、プラークコントロール(磨き残し)の改善 、またはその後の歯周病の進行を食い止めるためには、歯周病の原因を知り、自分自身で口の中の衛生管理をきちんとしてもらうことが最も重要です。そのため正しいブラッシングの方法を身につけてもらい、またさらには歯周病を悪化させないための生活習慣や食習慣での注意点を知ってもらうことも不可欠です。 

3.スケーリング・ルートプレーニング(SRP)
歯磨きで取れなくなってしまった硬くなった歯石を専用の機械や器具で取り除きます。歯石を取り除くことをスケーリング、歯根の表面に付いた細菌の毒素を取り除いて歯根の表面をなめらかにし、細菌がつきにくくすることをルートプレーニングと呼びます。

 4.口腔環境の改

歯周病を引き起こす原因となっている不適合な詰め物や被せ物がある場合は、それを除去してやり直す必要があります。 


5.噛み合わせの調整
歯に歯周組織を破壊する強い力がかかっている場合、噛み合わせの調整、また歯ぎしりなどがある場合はマウスピースをつけることによって歯に加わる力のコントロールをします。

6.歯の固定
歯周病が進行して歯にぐらつきが出てきている場合には、噛むたびに歯が揺さぶられて周囲の組織が破壊されるのを防ぐために、隣の歯と固定した方が良い場合があります。

7.抜歯(感染源の除去)
歯周病が重度に進んで骨が歯根の先端まで吸収している場合には、無理に残すよりも他の歯を巻き込まないうちに抜歯をした方が良い場合があります。 

以上のことを行うことで、外科的な治療(手術)を行わなくても骨が再生されることがあり、患者さんの負担がかなり軽減されます。

ただし深い歯周ポケットが残っている場合には、歯ブラシの届かない歯周ポケット内に再度細菌が繁殖して、歯周病が悪化する危険性があるため、歯周基本治療の次のステップとして歯周外科治療と呼ばれる歯肉と骨に対する手術を行う場合があります。 


今回のブログで歯周基本治療の流れや重要性が少しでも患者様に理解してもらい、今のご自身の状況を把握してもらうきっかけになったらと思いますので、少しでもお口の中に異変を感じた方、もしくは歯科検診から遠ざかってしまっている方はぜひ検査、検診にお越しください。
スタッフ一同お待ちしております。


歯科衛生士 林