Part 1 インプラント治療における全身状態の診査
Part1:年齢と喫煙に関して
さて今回はインプラント治療を行う上で我々歯科医師が
『まず把握しておかなければならないこと』
をここでは紹介しようと思います。
それは全身状態の診査・評価です
インプラント治療は虫歯の治療とは違い外科処置を伴うのでより詳細に
全身状態の把握が必要となります
今回は年齢と喫煙のリスクファクター示しますので一つの目安としてみて下さい
【年齢】
単純に年齢のみでのインプラント治療に対するリスクは示すことができません。ただ一般的には高齢になるに従い全身疾患を保有する頻度が高くなるため、その疾患や内服薬によってはインプラント治療がリスクとなる可能性もあります。
高齢の方にインプラント治療を行う場合は
①現在の健康状態はどうか?
②インプラント治療を行うことで得られるメリットがリスクを上回っているか?
③他の治療と比較してインプラント治療が最善か?をきちんと考える必要があります。
若年者へのインプラント治療に関しては永久歯列が発育途上である場合は適応にはなりません!これはインプラントを埋入した後に顎骨が発育すると天然歯とインプラント上部構造の間にズレが生じるからです。
顎骨の成長は個人差があるため慎重な精査が必要となります。当院では20歳前後におけるインプラント治療は基本的には行なっておらず、歯を失ってしまった場合は親知らずの移植治療で対応することが多いです。
【喫煙】
喫煙に関してはインプラント治療に対して、全てのステージでリスクファクターになります。また骨造成が必要なケースに関しても喫煙はその成功率を格段に低下させますので基本的には当院では禁煙をお願いしております。
また喫煙は歯周病に対してもリスクとなるだけでなくインプラント周囲炎(インプラントの歯周病)に対してもリスクになりますので注意が必要です。