『歯石とは!?』
歯石がお口の中に及ぼす影響とは...!?
こんにちは
梅雨の時期に入り、今年は気温が高くなるのも早いように感じ、湿度のせいで身体も重く感じますが、近くの公園には色鮮やかな紫陽花が綺麗に咲いて凄く癒されている歯科衛生士の林です。
皆様はいかがお過ごしでしょうか?
まだまだコロナ禍で普段の生活をするのも難しいですが、お花を見て癒されるのもいいものですよっ!
さて本題に入りますが
歯周病と診断された方は経験があるかと思いますが、殆どの方は歯石って聞いた事はあるけど何?取らないとどうなるの?と、歯石が歯周病の元凶のように言われていますが、いまいちよく分からない事も多いと思います。
あらためて歯石ってなに?歯石をなぜ取らないといけないのか⁉︎について今回はお話しさせていただきます。
〜〜歯石とは?〜〜
歯についた歯垢(プラーク)と呼ばれる細菌の固まりが唾液の成分で石灰化を起こして固まったものが歯石です。
歯石の表面はザラついているため汚れが付きやすく、プラーク(細菌の固まり)で覆われてしまいます。
歯周ポケットに入り込んでいる歯石は、常に歯肉の内側にプラークが直接触れている状態なので、歯肉は炎症を起こし、赤く腫れ、出血もします。さらに歯を支えている骨まで破壊されていきます。
〜〜歯石には種類があります!〜〜
歯石はその付着する場所によって、「歯肉縁上歯石」と「歯肉縁下歯石」に分けられます。
歯肉の先端より上に付いて外から見えるものが歯肉縁上歯石で、ほとんど黄白色をしていて、比較的軟らかいためスケーリングという処置で除去できます。
これに対し歯肉の先端より根っこ側の歯周ポケットと言われる部分に付くのが歯肉縁下歯石です。こちらは歯肉の中の血液成分の影響で黒っぽい色をしていて、歯のセメント質にガッチリくっついていて、硬くて剥がれにくいという特徴があります。歯周病の進行したケースに多く見られるこの歯肉縁下歯石は、簡単には取れないことも多く、場合によっては麻酔をして除去したり、歯肉を切開してから除去したりすることもあります(フラップ手術)。
歯石は歯磨きで磨き残した歯垢が2日間ほどで歯石へと変わってしまうと言われています。
「歯と歯茎の境目」や「歯と歯の間」は歯磨きもしにくく、磨き残しも多くあり、汚れが付着しやすい部位です。また歯石はその名の通り石のように硬いため、一旦歯に付いてしたうと歯ブラシでは取れずクリニックで取り除いてもらわなければなりません。
クリニックでは歯石の量や、歯周病の進行度合いによって治療の回数は変わりますが、大体2~6回かかります。
〜〜一度歯石を取れば大丈夫‼︎ と思うのは間違いです!!〜〜
もちろん一度治療することによって良くなりますが、細菌は2~3ヶ月で戻ると言われていますので、その状態を保つためには毎日のブラッシングケア(プラークコントロール)をきちんと行うこと、そして定期的なクリーニングで早期処置をすることにより大きな効果が出て、歯周病予防の第一歩になるのです。
〜〜歯周病だけではない歯石が及ぼす影響とは!?〜〜
歯石除去をしないと歯周病になるリスクが上がりますが、虫歯の治療にも支障がでます。
これは歯石が付着したままの状態では、歯石の下に虫歯がある場合や、歯と“腫れている歯肉”の境目に虫歯がある場合など、虫歯の範囲がはっきりわからないため、治療を適切に行うことができなくなるからです。
補綴物(被せ物やブリッジ)の型取りの際にも、歯肉が腫れていると出血し、歯との境目の型が正確に取れないため、「すぐ取れた」「再び虫歯になった」「歯肉の炎症が悪化した」などということがあります。
歯石を除去した後であれば、炎症が治まることによって歯肉が引き締まるため、虫歯の範囲がはっきりとわかり、きちんと虫歯を削って詰める事ができます。
さらには、正確に補綴物の型取りをすることができ、きれいに入れることができます。
クリニックでは必ず歯肉が落ち着いた良好な状態で補綴物を入れるようにしています!
理想は一生自分の歯を1本も失わないことですが、様々な理由で加齢と共に歯がなくなっていくこともあります。
できるだけ若いうちから定期的なクリーニングと正しい歯磨きを身につけることで、歳をとっても自分の歯で楽しい食事を続ける事ができるのです!
それは患者様次第です‼︎
意識された日からが患者様の『健康向上の第一歩』です。
それをサポートさせてもらうのが、私たちクリニックスタッフ一同です。
少しでも、サポート出来るよう協力させて頂きますので、ぜひクリニックにお越し下さい。
お待ちしております。
歯科衛生士 林