糖尿病の第6の合併症:歯周病との関わり
歯周病は糖尿病の第6の合併症!!?
近年歯周病は様々な全身疾患と関わりがある事が報告されています。
その中でも代表的な全身疾患であり当院に通院されている患者さんの中でも多くの方が持病として持っている「糖尿病」にフォーカスを当てて、その関係性についてお話ししたいと思います。
まず歯周病とは、
歯周病菌の感染により歯茎や歯を支える骨に炎症が起きる病気です。
重症になると歯を支える骨が溶けて、歯を失う事にもなりかねません。
なぜ、お口の中の病気が全身疾患である糖尿病と関わりがあるのか??
と思いますよね。
それは、
歯周病になると「炎症性サイトカイン」と呼ばれる物質が血液にのって全身をめぐり、
血糖値を下げるインスリンのはたらきを弱めてしまうからです。
そのため、血糖コントロールが乱れて血糖値が上がるので、糖尿病のリスクが高くなります。
また糖尿病の方は免疫力が落ちているため、歯周病菌への抵抗力が弱く、歯周病の症状が悪化しやすくなります。
つまり、
歯周病と糖尿病は互いに悪影響を及ぼす関係にあるのです。
その関係性を考えると、
歯周病の治療を行っていけば、糖尿病の治療にもなる!!ということです。
特に2型糖尿病の場合は歯周病治療を行うことでHbA1cの値が改善することが様々な研究で分かっています!
そして健康な歯でしっかり噛めることは、糖尿病を招くリスクを2つ取り除くことができます。
1、肥満の防止
よく噛んで食べることで満腹中枢が刺激され食事の量を減らすことができます。
2、栄養バランスの偏りの防止
歯周病で歯がぐらついていたりお痛みがある場合、柔らかく飲み込みやすい食事を摂ることが増えます。
柔らかい食べ物には炭水化物が多いので、高血糖になりやすいです。
歯周病も糖尿病も、生活習慣病です。
お口の健康は全身の健康に繋がっていると言えますね(^ ^)
規則正しい生活習慣と、毎日の歯磨き、定期的な歯の検診でお口と身体の健康を守りましょう!!
お口の中に少しでも不安のある方はいつでも相談にいらして下さい!
歯科衛生士 山本愛子