親知らずは悪者なのか?? 〜歯の移植という選択肢〜
〜歯の移植という選択肢〜
今回はいつもと違った内容を少し書いてみようと思います。
ズバリ ”親知らずって悪者か??”
先に私見を述べますと、悪者の面もありますが自分の歯を失った際に歯の移植といった選択肢も与えてくれる良い面もあるんです。
歯の移植に関してはたまに患者様からもご質問いただくのでここで少し紹介してみます。
さて皆さんの中には親知らずの辺りが腫れてしまった!なんていう経験をした方もいるかと思います。
普段診療をしていても月に少なくとも4〜5人は親知らずが腫れた・痛い!といった症状の方が来院されます。
さてこの親知らず、どうしてこのように腫れや痛みを引き起こしやすいのでしょうか??
1番の理由は ”奥にあって磨きにくい”
これに尽きるのではないでしょうか。実際に症状が出た患者さんのお口の中を見てみても親知らず周囲に汚れがたまり全然磨けていない状態が散見されます。つまり部分的に歯周病のような状態になっており炎症が起きやすくなっています!
また磨けていないため虫歯になっている場合も多くありますが、その際手前の歯も一緒に虫歯になっている場合があります。
このようにどうしても磨きづらさから悪者の面ばかりイメージとして付きやすい親知らずですが、冒頭でも述べたように良い面もきちんとあります。
それが歯の移植です!
歯を失ってしまう原因は様々です。歯周病や虫歯、もしくは事故で歯を失ったといった方も少なくありません。
このように歯を失った場合、入れ歯やブリッジ、もしくはインプラントが主に治療の選択肢になるわけですが、親知らずが残っている場合には歯の移植を行える場合があります。
歯の移植の1番のメリットは
①インプラントと違い自分の歯を使うことができるという点
②ブリッジと違い周りの歯を削る必要がないという点だと思います!
もちろん頻繁に腫れを繰り返すような親知らずは歯周病菌にさらされているため移植には向かない場合もありますし、親知らずのサイズ感によっては移植が困難な場合もあるため万能な治療ではありませんが、一つの治療選択肢として常に考えを持っていたいとは考えています。
当院でもCT撮影を行い使用することができる親知らずがあった場合は患者様にも積極的に提案させていただいております。もしご興味のある方、一度詳しく話を聞いてみたい方はいつでもお待ちしております。